仕事・実情 実情

活躍できる?政令市で見た公務員へ転職した民間経験者の実例

「今の会社辞めて公務員になろうかな」

「公務員に転職しても活躍できるのだろうか」

今の会社を辞めて公務員を志望するとなると、どんなかたちで仕事にかかわるか気になると思います。

政令指定都市の職員として、何人もの活躍する民間経験者に会いました。

生え抜きの職員の立場としては、ぜひ、公務員組織に民間の方に来てほしいと思いました。

なぜって、とても優秀だから。

実際に一緒に仕事をした民間経験者の例を挙げたいと思います。

民間経験者は公務員で大活躍

民間経験者は公務員組織で求められ続けています。

成果主義やコスト感覚など、民間企業で必要なスキルや知識が求められるようになって久しいところ。

相変わらず、自治体の採用では民間経験者枠が設けられ、拡大しています。

役所の中でも成果主義やコスト意識を高める機運や研修は多くありますが、ダイレクトに効果があるのは、やはり民間経験者を採用することです。

実際のところ、役所のルールなどはいくらでも身につけられますが、民間企業で得たスキルや経験した業務知識などは生え抜きの公務員では持つことができません。

つまり、民間経験者こそが役所の必要なスキルと民間で身につけたスキルの両方を備えることができ、これから紹介するような活躍をすることができるのです。

無謬性にとまどう場面も

「無謬(むびゅう)」とは誤り・間違いのないことをいいます。

公務員も人間なので普段の業務で事務処理をミスをしてしまうのは当たり前です。

しかしながら、公務員の仕事・行政の施策は、誤りがあってはならないという前提が、公務員の無謬性という言葉で表現されます。

  • 何か事務を行う際、必要以上に準備や確認を行う。
  • 誤ってしまっても誤りでないかのように説明する。
  • 誤っていないので、その制度がうまく改善しない。

このような仕事の進め方を目の当たりにした民間経験の職員は、みな戸惑っていました。

戸惑うということは公務員の仕事と民間企業での仕事のやり方にギャップがあるという証拠です。

民間経験者の方々はミスを少なく、市民に平等に施策を行うということを理解してもらった上で、事務の改善に活躍してもらいました。

SE(システムエンジニア)

住民税の課税部門や情報政策部門で活躍されている方がいました。

仕事の組み立て方が論理的で、無駄なく業務を進めていました。

アクセスやエクセルで効率の良いツールを作成し、無駄な作業を大幅に削減することで自分だけでなく他の人間の残業時間を減らすことに成功していました。

場合によっては、あまりに合理的に考えるので、市民からのイレギュラーな要望にぶつかる場面もありますが、丁寧に説明して理解を得るよう努力されていました。

上場電気通信会社の営業

東証一部上場の電気通信会社で営業をされていた方。

きっちり残業なしで仕事をこなす姿は見惚れるようでした。

仕事も過去の資料などをもとに先取りして進めるので安心して業務をお願いしているうちに、頼れる同僚として一緒にプロジェクトに関わってもらいました。

外資系の営業

外資系企業で営業をされていた方。

別の区役所の、同じ課税部門にいらっしゃったかたは、異動して間もないのにその区のリーダーを務めていました。

課税部門の会議の場では、いかに無駄を省くかを念頭に区役所毎にバラバラだった事務を統一するよう提案しており、市全体の業務効率化を図っていました。

新聞社の事務職

新聞社で販売員の労務管理をされていた方。

私が採用された総務部門に半年早く新人として配属されていました。

他の方同様、民間経験を活かした先取りした仕事をされていました。

特に、市の計画を改定する際に、多岐にわたる部署と調整する必要があるのですが、上司と他の部署の間に入りゴールを設定しており、大変勉強させてもらいました。

生命保険会社の事務職

生命保険会社で研修・教育係を務めていたのは私の同期の一人。

区役所の総務課で区長の秘書的な業務を行い、区長と同行している様子を何度も見かけました。

家庭と仕事を両立し、子育てのアドバイスもたくさんもらいました。

まとめ

民間経験者は公務員組織では大活躍されています。

ぜひ、公務員に転職してみてはいかがでしょうか。

ぬるいと感じる場面や、なぜこんな無駄なことをするのかと驚く場面も多くあると思います。

公務員としての壊せない部分を理解しつつ、ムダやしがらみをゴリゴリと崩していけるのは民間経験のあるあなたです。

 

-仕事・実情, 実情

© 2024 公務員を辞めてみたら